So-net無料ブログ作成
検索選択
前の10件 | -

あるものはつくらない? モデリング・クラフト・アート [鉄道模型その他]

夏の鉄道模型コンベンションのあとの宴会で,調子にのって鉄道模型にはモデリング,クラフト,アートの三つの方向性があるなどとぶちまけてしまいました.これらの三つの言葉には幅広い意味や使われ方があるので,言葉の定義をするつもりはありません.以下の方向性を意味するキーワードとして大雑把に受け取ってもらえればうれしいです.日本語にすれば,模型,工作,芸術の関連ということになります.

【モデリング/模型趣味】

よくモデラー同士の励ましの言葉として“ないものは作れ”というのがありますが,裏返せば“あるものは作らない”というのがモデリング趣味の本質ではないかと思います.わたしは子供のころからプラモデルに親しんできました.しかし,模型工作を経験した大人たちからは随分とバカにされたのを思い出します.“設計図に基づいて木を削って作り上げてこそ模型工作”であり,ばらばらに成型されたものを組み上げるだけで何が工作なのか,というわけです.確かに子供のころは塗装するすべもなく,バリとりと接着剤がはみ出ないようにていねいに組むこと以外,特段にスキルを発揮するものでもなかったので,この言葉に対しては反論する余地がありませんでした.つまり,模型趣味というのは工作趣味とはちょっと違うのだということをこの時思い知らされたのです.

さて鉄道模型です.鉄道模型(ここでは車輛模型のこと)にはスクラッチ(手作り)を目指したい側面がかなりあります.しかし,これはたまたま古い鉄道車輌が3次元的造形ではなく平板の曲げ加工であることから作りやすいということがあるからだと思います.一方で優れたキットが増えてくればなるべくこれらを使って,必要ならさらに手を加えるというのが多くの楽しみ方になってきます.また,部品の活用ということになると情報収集も必要となります.そしてキットやパーツが増えていくと,あえて手作りという領域はどんどん狭められていき,工作こそモデリングの本質だと考える人は新たに題材を探すかフリーランスという方向に向かうことになります.ナローゲージモデルはその受け皿の一つであると言えるでしょう.しかしさらに3Dプリント,レーザーカットという道具が活用されていくのはモデリング趣味の宿命であり,3Dプリントとなると工作趣味というより設計趣味ということになるでしょう.

【クラフト・工作】

何年か前に“親子で楽しめる鉄道模型工作教室”を開催してくれないかと頼まれたことがありました.一見簡単にできそうですが,はたと考えました.工作とは何か? Nゲージの存在も十分知っている目の肥えた子供たちがペーパークラフトで満足するとは到底思えません.ペーパークラフトを楽しもうなどと考えるのはむしろ大人の方です.こうなるとNゲージの基本セットの活用などを念頭に置く必要が出てきて費用も派生しますが,どこに工作すべきところがあるのかと考えてしまいます.それでこの件は自分としては対応できないので断ったのですが,翌年工作にちなむものを是非と頼まれ,考えた末”ミニチュアハウスをつくる“という3回にわけた大人向けの公開講座をやることにしたのです.

DSC02175m.JPG

これはOスケールの小さな家を発泡スチレンシートでつくり,樹木のあるジオラマにしたてるというものです.型紙と素材を用意し,いくつかの基本プランの中から好きなものを選んで製作してもらうもので15名ほどの受講者がいました.この内容については別の機会に譲ることにしますが,ここで考えたのはクラフト教室的なアプローチとは何かということです.ご存知のようにドールハウスという分野があります.もちろん様々なアプローチがありますが,多くの場合,手作りを楽しむもので,その素材は一般的な材料である木材,紙,布,粘土を活用することになります.つまり,果物を盛ったお皿であれば皿と果物の成型パーツを買ってくるのではなく粘土等で作るわけです.このような”素材を活用する“方向性をここではクラフトと呼ぶことにします.例えば鉄道模型で欧米風の家を作りたければ窓枠にグラントラインのパーツを使えばOKなわけですが,クラフト(工作)となればそうはいかず自作の対象となります.窓枠の工作は結構難しいので,クラフト紙に窓枠をプリントしたものを配布し,切り抜いてもらうことにしました.建物に添える樹木も鉄道模型的には簡単にウッドランドシーニックスの製品で済ませたいところですが,クラフトとしては納得いかないでしょう.そこで100円ショップの箒をつぶしてそれを造花用のクラフトテープで巻いて幹をつくる方法を考案しました.しかし葉の部分を手っ取り早く実感的にといってもアイデアが浮かばす,この講座では唯一鉄道模型用品であるウッドランドシーニックス(KATO扱い)のフォリッジを小分けして配布することにしたのです.このようにクラフト趣味は一般流通している素材をいかに活用するかが課題であり,モデリングとは異なる傾向の趣味だということを再認識しました.最近では鉄道模型のイベントで,カルチャースクール系の人がクラフト指向で参加されており,今までの鉄道模型趣味とは模型製作のアプローチが異なっている点が興味深いです.

【アート/芸術作品】

アートについてはあえてここで語ることはないと思います.いずれにせよ,何をどのように表現したいかが主張できている作品はアートといえるので,鉄道模型の作品がアートであることは間違いありません.よく“ロストワックスパーツてんこ盛りはいかがなものか?”などと言われますが,これは鉄道模型においてはディテール追及がすべてではなく,模型として表現したいものを取捨選択することが重要である,ということを表す言葉だと思います.

もう一つ大事なことは,鉄道模型趣味はアートとしてすぐれている作品を残すことが目標ではないということです.つまり鉄道模型は作って,触って,走らせてなんぼという世界であって,最終的な作品としての価値は二の次だと思うからです.



以上,当たり前のことを振り返ったに過ぎませんが,鉄道模型というのはテクノロジーとともに進化する宿命にあるものの,やはり工作が本質にあることを忘れずに,ディテールがすべてではなくバランスよく作り上げることを目指す,というモデリング,クラフト,アートの3要素を合わせ持つ楽しみだということが言えそうです.

nice!(0)  コメント(0) 

手帳について [文具]

DSCF7350m.JPG

 書くことは得意ではないので,日記を綴っても長続きはしませんでした.しかし,日々の出来事を記録しておこうと,予定だけでなく起こったことも含めて項目を手帳に記載するという習慣は身につけてきました.中学,高校でも生徒手帳があったと思いますが,ずっと残っているのは大学に入った年の4月始まりの手帳,1969年からです.それから48年になります.

Campus Diary 1969~】


DSCF7351m.JPG

 学部と修士課程とは大学が変わりましたが,6年間は大学生協で売られていたCampus Diaryを使いました.記載が抜けているところもありますが,学事や部活動のほか,読書歴,模型歴,家族の様子などを記載しています.手帳のスタイルは見開き左側が1週間の予定表,右側が自由記載で,読書や購入したものなどは右側の自由欄に記載してあります.たとえば19735月最後の週には読書として“時間の習俗”,“数学100の発見”,手に入れたレコードがHerbie HancockCrossings,バイオリンの弓の張替え,PECOの線路を買ったことなどが記載されています.3年生の頃には麻雀牌の記号もありました(笑).

【能率手帳1975~】


DSCF7352m.JPG

 1975年に就職しましたが,この習慣は継続しました.1977年から1983年は能率手帳の標準版を使っていました.ただし企業からの物も使っているのでサイズは統一されていません.

【薄型を使う1984~】


DSCF7353m.JPG

 ところが1984年から薄型の手帳に代わっています.年によってそのスタイルが違いますが,見開き2週のもの,見開き1か月の升目カレンダーのようなものを使っています.この時期,仕事でも別のスケジュールノートを使い始め,趣味は別の記録帳という風に複数の記録帳が使われ始め,手帳はなるべくスリムにということになったのだと思います.1985年の8月には上田交通,松本電鉄を回ったことと,模型では岳南モハの雨どいをはんだ付け,Blackpool Tramのプラモデル組立,Vollmercity house組立,そして横須賀の模型同好会の運転会に路面組立レイアウトを持ち込んだことなどが記録されていました.

【システム手帳,マック出力,と混迷1987~】


DSCF7354m.JPG

 1987年から89年にかけては手帳ポリシーが混乱した時期です(笑).この時期には電子手帳が登場していますが,紙の出力が取れない時代でしたので,興味はありませんでした.しかしApple Macintoshを使い始めて,書き物の電子化を進めた時期でもありました.そしてこのころシステム手帳のブームが起こりました.この中で様々な試行錯誤がありました.まずバイブルサイズのシステム手帳ブームですが,リフィル専門の雑誌がでてきて,コピーして使える型紙などが登場したことがあり,利用してみました.そしてMacのコミュニティからはプリント出力して使うリフィルが登場,さらにHyper Cardが登場すると,このスケジュール帳の画面を出力して使うということまで試すことになりました.まだ,PCのデータを持ち歩ける時代ではなかったのでこんなことまでしていたのです.また,この時期1年間,米国に滞在していましたので,その間は米国製のシステム手帳を使いました.

【手帳スタイル模索続く1990~】


DSCF7355m.JPG

 バイブルサイズのシステム手帳はポケットに入れて持ち歩くには大きすぎ,日々の記録はばらして整理する必要もないので,ブームが去ったあと,再び閉じた手帳にもどりました.ただし,そのスタイルは勤務先が支給したものや買ったものを使うなど,毎年変えてみることにしていました.また手帳の市場も大きくかわり,能率手帳だけでも選ぶのに迷うほど様々な仕様が登場した時期でもありました.そして1999年にはポケットにも入るミニシステム手帳を使っています.この年は職場が大学にかわった時で,年単位から年度単位に切り替えるために増備できるスタイルにしてみたかったのだと思います

A6サイズを試し,色分け記載へ2000~】


DSCF7357m.JPG

 ミニシステム手帳を使ったのは1年だけで,年始まりの綴じた手帳にもどりました.大学の行事は4月始まりの年度単位ですので,場合によっては2年分持ち歩くようにしました.そして初めてA6サイズを使ってみました.A6サイズは他のA判書類をはさんで使う場合の整合性という点でずっと注目していました.ポケットに入れにくいのでそれまでは女性向きの商品が多かったのですが,市場の多様化で種類が増えてきました.ただ,個人的にはサイズが定まらずスリム型を使った年もあります.

そして2003年から手帳の使い方を少し工夫しました.それは大学の職場で講義や研究などの個人的な作業と役職にともなう公務等が混乱しないように見やすくする必要がでてきたからです.そこで多色ボールペンをつかい,赤は公務やマネージメント,青は研究室,教育・研究業務,緑はプライベートと色分けを行い,見直しの際すぐに必要な項目が探し出せるようになりました.

A6判を継続,10大イベント記載2007~】


DSCF7360m.JPG

 2007年からサイズはA6判に戻して現在まで継続中です.主に使っているのは無印良品の見開き1週間のフォーマットですが,特に右側ページが方眼になっており,巻末には余計な項目がないので使いやすいです.過去のものはカバーをはずしています.

また,この年から新しい試みを始めました.それは年末にゼミの学生達と一年を振り返り,自分にとっての重要な出来事をキーワードとして10項目あげてもらうことです.そしてそれを手帳の最後に記載するようにしました.こうして手帳の最後のページをあけるとその1年にどんなことがあったか一瞬にして分かるようになっています.

現在,手帳スタイルはそのまま継続していますが,ひとつだけ,色分け記載が変わりました.昨年3月で定年となり,研究室を閉じましたので,公務がなくなりました.そこで家族にかかわることと,趣味・教養を分離し,家族・雑事,趣味・教養,教育・研究の3色分けとなっています.一部マスクしましたが,写真下は手帳に記載した昨年の10大ニュースです.

【手帳の電子化について】

 過去の活動やイベントを振り返るとき,箱一つに収まる蓄積された手帳には重宝します.そこで学生達にも勧めてきましたが,今日ではスマホでスケジュール管理する人が多いでしょう.ここに終わったことも項目として記録すれば,クラウドサービスでいつどこからでもアクセスできる利点があります.紙の手帳は失くすとそれっきりなので電子化は魅力的ですが,サービスにはプロバイダー移行や仕様変更が必ずあるので,アプリへの記載はまだためらっている状況です.手帳をスキャンし,OCRにかけて保存すれば検索にも便利なはずですが,そこまで時間を割く余裕もないので,当面はこの手帳の習慣を続けていくつもりです,


nice!(0)  コメント(0) 

国際鉄道模型コンベンション Narrow Gauge Junctionの出展 [鉄道模型その他]

8月18日から三日間開催された恒例の国際鉄道模型コンベンション(通称JAM)ですが,今回もNarrow Gauge Junction(NGJ)として出展しました.NGJの展示は個別作品が中心です.主な作品はマイクロレイアウトとなるため,例年コの字型に配列展示しています.持ち寄り作品もあるため毎日少しずる展示内容がかわります.

DSCF7278m_chuoL.JPG

こちらは中央部分,今年の車輛作品のテーマは「箱モノ気動車・電車集合!」です.最近トミーテックから1/80ナローゲージの猫屋線シリーズが発売されたこともあり,このテーマとなりました.1/87の作品も多数集まりましたが,日々の入れ替わりがあり,まとまった写真がないので,ここではレイアウト作品,その中でも新作を中心に紹介します.

DSCF7280m_R.JPG

まず右ウィングから.右側は谷川さんの作品群.右端にあるのはメカ的な制御,その隣はマイコン制御,とそれぞれに趣向を変えて運行に仕掛けを盛り込んだ作品です.奥には地鉄宮下さんの意外なアメリカンナロージオラマや小ループをまわる土口木寸(ねこ)さんの完全手作り箱型機関車(未塗装)が見えます.

DSCF7293m_rivet&bukijin.JPG

こちらは”不器用な淳”さん(右)とリベットおじさん(左奥のタワー型)らのマイクロな作品群です.飲み屋でも走らせられるサイズと可搬性を実現しています.

DSCF7264m_HOn3.JPG

中央右の一角を占めるのはHOn3のアメリカンナローの世界,木曽モジュールを中心に活躍するU太さんの橋梁セクションとそれを囲む位置に置かれたKさんのアメリカンOナロー作品の展示台です.

DSCF7308m_yuta.JPG

U太さんのHOn3レイアウトはエンドレスループを構成しており,この右側の部分と左側の部分が新たにシーナリーセクションとして加わりました.発泡スチロールボードをベースに極力軽量化された分割式レイアウトです.

DSCF7277m_hidari.JPG

こちらは左ウィング部分でマイクロレイアウトが並びます.手前クレーンのある超小型運転盤とともに並ぶのは日出生交通さんのHO-6.5ミリレイアウト,超低速で平面交差のある線路をシャトル運転します.その奥に並ぶのは小型内燃機をスクラッチで製作されているozuさんのOスケールの運転盤でゲージは12.7ミリ,10.5ミリなどに対応しています.

DSCF7267m_imai.JPG

こちらは桜山軽便さんの新作Oスケールループ線.枯れた情景を見事に演出されています.

DSCF7303m_kaban.JPG

こちらは最終日に持ち込まれた栂森鉄道さんの連作になるカバン線の新作で,工具箱にすっぽり収まります.見慣れた線路配置ですが,見事な作りこみです.

DSCF7268m_akinor.JPG

akinoriさんの新作はウッドデッキテラスを中心としたループ線.デッキはプラ製で,小品としての仕上げがきれいです.

DSCF7261m_kuma.JPG

真鍮キットを精力的に仕上がているkumaさんは父親との合作で屋久島をイメージした作品.特に樹木が実感的です.

DSCF7291m_nkshuttle2.JPG

最後に自分の作品を2点.これは例年スーツケースに収めて搬入しているOナローのトラックモジュールのシリーズ.今年はなべトロの転倒動作をS字の自動往復運転で実現しました.鉱石の積み下ろしまでは自動化できていませんが,なべトロ6輌編成が荷下ろしする動作は終日支障もなく実行できました.

DSCF7289m_nkSn.JPG

こちらは最近始めたS-9ミリの運転盤です.シーナリー以外は載せるだけですので,時折HO-9ミリの運転盤として活用しました.A2判2枚からなるベースよりも手前にグラスマットがせり出る前垂れ式にして,写真撮影にも使える台にしてみました.


全部は網羅できていませんがこれがひととおりのレイアウト関連の展示作品の紹介です.

ナローゲージャーの多くは10月1日に開催予定の軽便鉄道模型祭に向けて準備中です.このJAMでの展示は,一般の方々や標準ゲージャーにナローの魅力を知ってもらおうという意図で企画していますので,ここでは紹介していない人気の高い旧作もたくさん展示されました.その役割は果たせたのではないかと思います.





nice!(0)  コメント(0) 

ウェールズ・ナローゲージ探訪(1)旅の概要 [鉄道巡り]

イギリスのウェールズにあるナローゲージ鉄道を回ってきました.海外の鉄道といえば今まで仕事や家族旅行のついででしたが,今回はじめて鉄道探訪だけのために出かけてきました.アメリカは滞在経験があるものの,イギリスは今まで空港を経由しただけで一度も訪ねたことはありません.ネットの旅行サイトを使って12日間の一人旅行を計画しました.移動手段として鉄道とバスを利用することにしました.

ナローゲージの保存鉄道が数多くあるイギリスですが,ウェールズでは11か所の鉄道がThe Great Little Trains of Walesという共同キャンペーンを張っています.夏場はほぼ毎日運行しているので旅行者には好都合です.

そこでこれらの鉄道を巡ることにしました.Wikiのサイトもあるので鉄道の概要や歴史も調べておくことができます.以下に示すのはキャンペーン冊子の地図を利用して訪れたところ,10か所をハイライトしたものです.

wales trip map.jpg

ウェールズ地方の標識は英語とウェールズ語の併記になっています.地名も読みにくいものがあるので,なるべく原語表記としました.

【初日】

朝の羽田発直行便で現地時間昼前にHeathrow空港に到着しました.Euston駅からWalesのBangor(バンガー)までVirgin Trainsの列車で3時間と少しかかります.Bangorに着いたのは7時過ぎで,十分明るい時間でしたが,駅業務はとっくに終了しており,降りた客が散っていくと,駅前に独り取り残されました.なんとかバス停を探し当てて,古城が有名な港町のCaernarfon(カーナーヴォン)へ向かいました.ここで2泊します.

【2日目】

朝からあいにくの雨です.Llanberis(スランベリス)行きのバスにのり9時前に到着.イギリス唯一のラック式鉄道Snowdon Mountain Railway (SMR, 800mm, 7km)を訪れると天候不順で途中までしか運行していない様子です.

DSCF6988m.JPG

切符を買って乗り込んだものの出発直前に全面運休となり,本日は回復の見込みはないとのこと.ちょっと先行きが心配なスタートとなりました.

DSC03474m.JPG

道路を隔てた反対側の湖にそってLlanberis Lake Railway (LLR, 597mm, 4km)が走っています.気を取り直してそちらに向かいました.また,ここの切符売り場でThe Great Little Trains of Walesを巡るための割引カードを購入しました.£10しますが加盟路線の乗車券は20%割引となります.

DSC03465m.JPG

DSC03518m.JPG

この辺りにはスレート鉱山の遺構が残されており,National Slate Museumが設置されていました.さらに博物館にはLLRの修理庫も併設されており,雨にもかかわらず充実した内容を楽しむことができました.

DSC03591m.JPG

夕方は世界遺産にも登録されているCaernarfonのお城を見学しました.

【3日目】

Llanberisの町はずれからWelsh Highland Railway (WHR, 597mm, 41.4km)にのってPorthmadog(ポースマドッグ)に移動しました.

DSC03658m.JPG

訪問鉄道で移動手段になったのはここだけです.

DSC03779m.JPG

お昼につくと港のホームの向かい側にFfestiniog Railway(FR)の列車が待機しています.午後はこれにのって往復しました.この日からは隣町のTremadog(トレマドグ)に2泊します.

【4日目】

宿と港の中間地点にローカル線のPorthmadog駅があり,その脇から出発するのがWelsh Highland Heritage Railway (WHHR, 597mm, 1.6km)です.

DSC03854m.JPG

WHRとは線路がつながっており,車両の貸し借りがあるようですが,独立してこじんまりと運営されており,接続はありません.かなり古い貨車や修復中のクリッターがたくさんあり,許可をもらってみせてもらいました.

午後はふたたびFRにのって途中下車し,沿線散歩をしました.

【5日目】

Tremadogの宿の前からバスを乗り継いでLlanuechllynで下車し,Bala Lake Railway (BLR, 610mm, 7.2km)に向かいます.細長い湖畔の鉄道という点ではLLRに似ています.Hunslet製の小型機の宝庫でした.

DSC04053m.JPG

そのあと,Barmouth(バーマス)にでてうまくいけばフェリーで対岸のFairbourneにわたり,Fairbourne Railwayを訪れようと思ったのですが,汐の関係で乗り場が砂浜の先に移動しており,スーツケースを転がすのは無理とあきらめました.ローカル線のCambrian Line(カンブリア線)を乗り継いて海岸沿いの保養地Aberystwyth(アベリストウィス)にむかいました.このAberystwythで3泊します.

DSC04568m.JPG

【6日目】

Cambrian LineでTywyn(タウィン)に向かいます.少し歩いたところにTalyllyn Railway (TR, 686mm, 11.7km)があります.

DSC04386m.JPG

機関車トーマスの里でもあり,お面をつけた蒸機もいます.今日は蒸機4輌がフル出動ということでした.車庫をのぞいたりと1日楽しむことができました.

【7日目】

宿にしたAberystwythの駅に隣接しているのがVale of Rheidol Railway (VRR, 603mm, 18.9km)です.

DSC04495m.JPG

現地は穏やかな山並みが続きますが,谷を見下ろせる風光明媚な路線として有名です.朝はあいにくの雨でしたが午後から回復しました.

DSC04548m.JPG

夕方はAberystwythの町が見下ろせるケーブルカーにのってみました.

【8日目】

Cambrian LineでWelshpool(ウェルシュプール)に移動しました.駅前より少し離れたところを起点とするWelshpool & Llanfair Light Railway (W&LLR)に向かいます.

DSC04612m.JPG

今回訪れた中で唯一の2ft6inゲージ.国内には少ないゲージらしく,客車はオーストリアのZillertal Bahnとハンガリーのものが使われていました

そのあと、一旦Walesを出て,Shrewsburyを経由して一路南ウェールズのCardiff(カーディフ)に向かいます.Cardiffで2泊の予定です.

【9日目】

ローカル線でMerthyr Tydfil(マーサー ティドビル)まで行き,そこからバスに乗り継ぐ予定でした.しかしホテルのすぐ近くでそこに向かう路線バスが待機していたので,それを利用して向かったのが最後の鉄道訪問となるBrecon Mountain Railway(BMR, 603mm, 8km)です.

DSCF7157m.JPG

このあたりはBrecon Beacons(ブレコン ビーコンズ)国立公園に属し,観光鉄道として廃線跡を利用して開通した路線らしいです.世界中から車輛を集めており,活躍していたのはBaldwinの機関車.編成後部にはSandy Riverを模したカブースがつくなど,アメリカ色が強いです.あいにくの雨でしたが賑わっていました.帰りはMerthyr Tydfilから鉄道を利用して町に戻りました.

 【10日目】

DSC04804m.JPG

Cardiffからは山間にむかって鉄道支線が数多く伸びています.そこでこの日はEbbw Vale Town行きにのり,LLanhilethからバスを乗り継いでNational Coal Museumへ.良質の無煙炭の産地として栄えたこの一帯は世界遺産にもなっています.博物館の中心にある地下鉱脈におりるシャフトは現役で,降りてガイドの歴史説明を受ける見学コースになっています.

こうしてほぼ予定どおり目的地を訪ねまわることができました.Cardiffの隣町Newport(ニューポート)からGreat Western Railwayの特急にのってPaddington, London(ロンドンパディントン駅)に夕方到着して一泊しました.翌日空港を飛び立ち,翌々日の12日目早朝に羽田に帰りました.


以上が旅の概要です.訪問した鉄道の内容についてはあらためて綴っていく予定です.



nice!(0)  コメント(4) 

カーモデル,半世紀前の写真 [アメ車プラモ]

50年ほど前に撮った1/24-25カープラモの写真がでてきました.

ベランダや屋根で撮ったものです.これらのキットは多くは今でもときどき再販されています.

img046.jpg

友人の作品とともに並べられたストックカー.左から'66 Chrysler 300 (Jo-Han), '65 Chrysler 300 (Jo-Han), '62 Dodge Dart (Jo-Han), '65 Plymouth Fury (Jo-Han), '65 Rambler American (Jo-Han), '65 Lincoln.

入手可能と言っときながら,ここにあるのはリンカーンを除いてジョハン製.残念ながらジョハン社は型が引き継がれずに消滅しているので今なら在庫品を探すしかありません.

img053.jpg

レベルの'57シボレー.トランク,ドア,前輪ステア可動ですが,つくりにくく,AMT,ジョハンなどのプロモモデルメーカーとの設計の違いが明確です.ストックのほかレース仕様パーツが含まれていますが,オプションパーツは多くはありません,たしかセールで安かったから購入したものです.今もレベルからこの旧モールドと新モールドが混在して発売されていますので,十分注意して選んでください(笑).

img055s.jpg

この2台は着色モールドなので,塗装しなかったもの.

左はAMTの'40フォードクーペ.右はレベルの’32フォードセダンをベースにしたOrange Crate.

どちらも最近再生産されています.Orange Crateはレースとショーカーを兼ねたもので,モデルとして車体もチルトするのにドアが開くといういかにもレベルらしい設計.

DSCF6931s.JPG

以上3台は新しく手にいれています.それがこちら.当時のOrange Crateはオレンジ色のモールドでしたが,現在は白.かわりに'40フォードはオレンジモールド仕様を入手(笑)


img060s.jpg

手前左からJaguar Type E (Aurora),Mercedes Benz 500K Roadster (jo-Han), '31 Rolls Royce (Monogram), '32 Cadillac Phaeton (Jo-Han), Bugatti 35B (Monogram), Mercedes Benz 300SL (AMT), '57 Ford (AMT)

後ろのフォードはAMTにしては数少ないドアが開くモデル.オーロラとジョハンを除いてはときどき再販されています.ただしストック仕様のみの300SLはタミヤから精密なのがでたので,魅力は少なくなりました.

img061s.jpg

ジャガーと’31キャデラックに挟まれているのはモノグラムのショーロッド,Boot Hill Express.骸骨がついているのでジョハンの霊柩車についていたお棺の前でポーズ!

img065s.jpg

こちらロールスとならぶのがジョハンのキャデラック霊柩車.お棺が担架に変わった救急車もありました.さらに霊柩車をカスタムカーにしたHaulin' Hearseなるキットが最後に登場.ただしお棺は入ってなかったそうです(笑).

img063s.jpg

手前は'66 Chrysler Imperial(AMT). カスタムピックアップの仕様で組み立てたもの.

奥はChrysler Turbine Car (Jo-Han). ドア,窓,トランク,前輪ステア,シート前倒しのすべてが可動という珍しいモデル.

アメリカのキットといえば無造作にパーツが箱詰めされているのが常です.いまでは一応ポリ袋に分けられていますが,当時は直接箱に投げ入れたような包装で,パーツの傷みなどは我慢しなければいけない状況でした.それに対してジョハンのゴールドカップシリーズはFrame-Pakというランナーが外枠になっていて他の部品とあたらないように箱ギリギリにランナーが積みあがる構造を採用していました.まさにパッケージングが芸術でした.このタービンカーもそのシリーズで,プラモデルの歴史に残る一品だとおもいますが,なぜか車種に人気がないようで現在でも比較的安く在庫品が出回っているようです.

img067s.jpg

前左から'53 Ford Truck (AMT)とWild Dream (AMT)

フォードトラックはときどき再販される定番モデルで溶接ボンベなどが付属したサービスカー仕様にできます.

Wild DreamはKing Tと2台同梱のショーロッドのダブルキットとしてリリースされ,ディスプレイ台付でした.片割れのKing Tは今も捨てられずに残っています.これは当時AMTから独立したMPCがその条件として初版をAMTブランドで出させたもの.のちにそれぞれが単品キットとしてMPCからリリースされました.現在も型を活用した派生キットが残っています.後ろ右は同様の経緯の'65 Dodge Coronetで,MPCが生産したAMTブランド品でした.


残っていた写真はこれぐらいです.写真で当時を思い出しながら買いなおしたキットをときどき眺めている昨今です!

未完の箱モノ 16番プラバン車体 [鉄道模型その他]

フリーランスの16番トロリーライン”松ヶ崎電鉄”を展開していた当時,プロトタイプ物にも少し手をつけました。それらはブラスキットが中心でしたが,プラバン自作を始めたものもあります.

DSCF6902s.JPG

1981年のことです.職場の同僚が一眼レフカメラを初めて買って撮影対象を開拓いたこともあり,ゴールデンウィークの帰省の折,途中下車で名鉄岐阜市内線,美濃町線の撮影に誘ったのです.美濃町線は路面電車が専用軌道を走るという,もっとも好きな情景が展開される路線でした.そして思わぬハプニングが!新関にたどり着く前に乗用車との接触事故を起こしたのです.幸い軽い接触だったのでけが人は出さずに済んだものの,しばらくは立ち往生.同行の同僚は鉄ではないので,これ以上待たせるわけにもいかず、引き返すことになり念願の終点にはたどり着けませんでした.したがって専用線を走る路面電車の風情は十分カメラに納めることはできませんでした。

さて,当日購入した岐阜市内線・美濃町線の一日乗車券ですが,これがすごいのです.美濃町線近代化記念ということで同線の運行ダイヤと全車両の側面がイラストとして描かれているのです.折り畳みステップのオリジナル600形が6輌,札幌から来た連接車870形が8編成,そして地味な路面電車590形が5両、全て描かれています.事故にあったとき乗っていたのは590形です.地味な車両とはいえ、典型的な路面電車スタイルは模型として融通がきくので,この切符の側面図を拡大してプラバンで製作を開始することになりました.正面は写真があるのでそれをもとにしました.

DSCF6903s.JPG

まず切符のイラストを拡大し(左上),方眼紙に図面を起こします(右上)

そして0.5ミリプラバン2枚合わせの図面を作成し(左下),切り抜きを開始しました(右下).

DSCF6904s.JPG

これがプラバンで,外板の窓とドアは切り取られていますが,残りは罫書のまま,放置されること30年以上経過してしまいました.屋根をどのようにつくるかを考えているうちに頓挫したということです.


さて,路面電車とは別に標準的な私鉄電車にも関心があったので,ブラスキットを少し組みましたが,プラバンでも挑戦しようと選んだのが一畑電気鉄道のオリジナル車輛です.16m級のデハ1,デハ20,そして荷物合造車のデハニ50です.

DSCF6906s.JPG

参考にした資料や図面はいくつかありますが(左側),カラーブックス日本の私鉄,中国四国九州編の巻末にあったデハ20の図面は全体のバランスを掴むのに役立ちました(左下).方眼紙に3形式の図面をつくり(右上),プラバンにコピーを貼り付けて切り抜きを開始しました.

DSCF6907s.JPG

特徴的な一面リベットだらけの感じを表現したかったので、プラバンでの初めての挑戦になりました。リベット打ち出しのため0.3ミリ厚プラバンを使っていますので、窓枠を含め何層かの裏打ちは必要なのですが、そちらはまだ準備しないまま、とりあえず外板だけで切り抜きを始めました。


DSCF6914s.JPG

リベットは思いの外うまく打ち出せれています。しかし、こちらも全体構成を考えているうちに頓挫し,やはり30年以上が経過してしまいました。


次は車体自作した唯一の本線私鉄電車。京急1500形です。

DSCF6912s.JPG

当時地元の模型同好会で活動しており、京急車両の模型展示を行うというので急遽製作に名乗りをあげました。車体はプラ板、屋根は木板の上にプラペーパーでカバー、空調機器は借りてきたダイキャストをレジンで型取りしたものです。

DSCF6911s.JPG

前面は透明板をマスキングで塗装分けし、はめ入れています。期限があったのでなんとか駆け込みで完成させて展示に間に合わせました。しかし床下機器は未装備のままで、仕上げにもムラがある点が気になったまま、収納保管されることとなりました。

DSCF6909s.JPG

そしてまだ増備の計画がありました。これはプラ板に図面を貼り付けたまま残っているものです。それまでの切り抜き用テンプレートは方眼紙で作り直していましたが、この京急1500形は鉄道ファンの図面のコピーをそのままプラ板に貼り付けていました。

 

 現在は16番の箱モノへの情熱は冷めてしまっているので,このままの状態で残されることになりそうです.今日ではスキャナーにかけた図面の拡大縮小は自由自在ですが,当時はコピー機と向き合いながら拡大縮小の失敗を重ねていた苦労を思い出します.

1/43ミニカーモデルの整理 [ミニカー]

Oナローゲージを始めるようになってレイアウトの情景用に1/43のミニカーモデルを集め始めました.コレクションのリストがあって1999年から始まって250台ほど記載されているのですが,漏れもあるのでこの際整理整頓してみることにしました.300台弱ぐらいかと思います.日本車では軽自動車,古い小型自動車,世界中の小型車,小型オフロード車,レジャーカー,ライトウェイトスポーツカー,ホットロッドなどを対象に集めてきました.情景に使う車にはウェザリングを施したりしてきましたが,ナローゲージのレイアウトには適さないモデルのほうが多いのが現状です.そして増えてきた結果,ケースやモデルがあちこちに散在して収納されることなり,希望の車種がすぐに出てこない状態になっていました.このたびケースのあるものはそれに収めて整理してみることにしました.

DSCF6895s.JPG

これは整理中の写真です.いわゆるコレクターの方はケースなどをそのまま残されるようです.わたしのように情景用に使う場合はウェザリングを施したりするので,それらのケースは捨ててもよいかと考えていたのですが,最近のディテール豊富なモデルはフェンダーミラーやワイパーなど取れやすいものも多く,収納の際はケースが必要と考えて多くは残してありました.

DSCF6898s.JPG

モデルに対応するケースを探し出すだけでも大変でしたが,もっとも煩わしいのがケースへの取り付けねじです.たいていのモデルはケースの下からねじ止めで固定できるようになっているのですが,ねじの種類,頭の形状(+-のほかに△),径,長さがまちまちであることです.同じメーカーでも統一性がありません.また,ねじはなくしやすいのでケースにテープで止めてあったのですが,紛失しているのも多く,間に合わせのものでなんとか対応しました.

DSCF6900s.JPG

こうして対応する専用ケースに入れて大き目の箱に整理しました.

DSCF6901s.JPG

専用ケースが残っていないものは小型展示棚に収めました.

これでとりあえずの片づけは終わりました.さてどうしましょう?これからリストを補充して車種ごとのレビューをまとめていこうかと考えています.完了すればまた展示を考えたいのですが,専用ケースを別に保管するというのはこれでまた面倒な話なんですよね.

ダイキャストミニカーはやはり手で触って転がしてみて情景を想像するような楽しみ方がいいのです.こどもがおもちゃを手で押しながら楽しむのと同じです.そう考えるとベース付で飾るのは整理上はいいのですが,なんか違和感があります.またベースをつけたところで透明カバーは別に保管することになりスペース的には片付かないんですね.そんなわけで最近集め始めた1/64モデルのほうが精神衛生上よいと思います(笑).ブリスターパックはあっさり捨てられますからね.YouTubeなどにみられる1/64コレクターの無邪気な楽しみ方を見ているとそう感じます.

Nの自作ストラクチャー プラバン作品など [Nスケール]

Nスケールの楽しみの一つはストラクチャーの製作で,西独製のプラキットをかなり集めました.車輛と違って細かいことは気にしなくていいのがストラクチャーのプラキットの良いところです.70年代前半に製作した松ヶ崎開発鉄道においてもキットを活用しましたが,自作も試みました.これらの一部は解体時に取り外して残してありました.

img080ss.jpg

駅向かいの食堂と手前の家屋が自作のものです.

DSCF6888s.JPG

このco-op食堂はプラバンで製作しました.

DSCF6889s.JPG

DSCF6890s.JPG

壁面は0.5ミリ厚のプラバンで組んでおり,窓枠は紙でアルミサッシュ風に銀色に塗装しています.内部にはプラ製品の椅子とテーブルが並べられています.壁面は0.5ミリ板1枚の角を合わせて接着しただけですが,窓枠や部屋の仕切りによる補強で,何とか壊れずに残っていました.これが完成したプラバン工作の最初のもので,記念となる作品です.


DSCF6893s.JPG

こちらはいたってシンプルな木造家屋です.ストラクチャー用工作紙として発売されたものを使っており,壁面には板張りの横筋が入っています.屋根も瓦状のプレス加工がなされた工作紙です.雨どいまで紙で作っています.土台ごとレイアウトからはずしたので,台紙に接着されたくるま(バックマンのカマロ)ごと残っています.

DSCF6891s.JPG
こちらはレイアウトとは別に製作した給水塔です.小屋や櫓は木材,紙,真鍮線,プラ片など,様々な部材でつくりました.櫓の筋交いは紙の切り抜きですがほとんど壊れていません.タンクは何かを芯にして紙を巻き付けています.梯子はプラキットの流用です.レイアウトには組み込まれることなく,単独作品として残してありました.

自作のストラクチャーで残っているのは以上です.

Nの小型蒸機 貴重なナロー用動力だった [Nスケール]

Nスケールの小型電機の話をしたので,続いては小型蒸機についてです.ただし,Nのレイアウトは電気鉄道だったので主力とはならず,のちにナローへの転用に向けて揃えてきたことになります.

DSCF6885s.JPG

1970年代前半,小型蒸機はほとんどヨーロッパ製品で占められていました.

DSCF6860s.JPG

DSCF6861s.JPG

その中で,最初に手にしたのはATLASのCタンクで,製造はユーゴスラビアとなっています.偶然店頭で見つけた機種であまり出回っていないものです.形のまとまりはいいのですが,走行性能が今一つでピストンロッドもシリンダーのスロットをすべるだけのシンプルなものです.集電ブラシを改良したりした後,しまいこんでいました.

DSCF6862s.JPG

DSCF6863s.JPG

小型蒸機として入手しやすかったのはミニトリックスの入門用T3機です.鉄道模型趣味1974年5月号(311号)に赤井哲朗氏によるホワイトメタルキットを用いた軽便機関車の製作記事が載りました.その少しまえにDACHSストーリーというのが展開されていたのですが,事細かなストーリー展開やブラスモデルには当時それほど関心がなく,守備範疇外でした.ところがバリキットをはじめとする英国製メタルボディキットにNゲージに動力を組み合わせるこの記事にピンとくるものがありました.そこで早速バリキットを購入,その動力として購入したのがこのミニトリックス機です.まだナローゲージは試行段階だったのですが,小レイアウトの可能性を知るきっかけになりました.写真のミニトリックス機はその時のものではなく,あとから買ったものです.コネクティングロッドがないシンプルなものですが,走りはしっかりしています.

DSCF6864s.JPG

DSCF6865s.JPG

ナロー蒸機の下回りとしてもうひとつ重宝されたのがアーノルトの80形です.しかし,当時京都ではアーノルトの入手はむずかしく,やっとユニバーサル模型に眠っていたセットものを見つけて入手しました.2台目となるバリキット機の動力になっていますが,写真は後から入手した80形の改良品です.ロッドまわりがプラで改良されていますが,コネクティングロッドはありません.バリキットはまだ予備があるのでそのために確保していたものです.

DSCF6880s.JPG

DSCF6881s.JPG

バリキットとならんでコッペル似(Andrew Barclay)のダグラスの動力はアーノルトのBタンクが標準指定されていましたが,この製品も当時探し出すことができず,のちに確保したのが写真の2機です.右端のアーノルトカプラーが持ち上がっていますが,これは前進時に開放できるしかけが組み込まれているのです.ただし軽量な2軸機なので集電不良が起こりやすく,この機構が役に立つ頻繁な入替作業には向いていないようです.車輪径が小さいのでフランジの厚さが目立ちますが,模型としての魅力があります.

DSCF6875s.JPG

これはずっと後に手にしたアーノルトの新しいT3形Cタンク.小型機がどんどん姿を消していくので,2台確保しました.バルブギアまわりが賑やかです.

DSCF6868s.JPG

これはフライシュマンのBタンク.側面の銘板にはマッファイと書かれています.2機あったうちの一つは最近製作したSナロー機の下回りとなりました.

DSCF6871s.JPG

DSCF6872s.JPG

バックマンのテンダー付きシフターとドックサイド機はおなじ動力で,古くはトミーバックマンのカタログにもありましたが,あまり出回っていませんでした.ドイツ製品と比較するとかなり品質が落ちますが,気軽に改造用として利用できそうなので,米国の通販から何度かまとめ買いしました.そして3機をナロー機に改装し,最初に公表したナローレイアウト”からくり鉱業”の主力として活躍してもらいました.予備機がたくさん残っていますが,ギア割れしているものが多く使えないのが残念です.

DSCF6876s.JPG

最後に紹介するのがライフライクのCタンク.有井からも出していました.ライフライクはウォルサーズの傘下になり在庫切れ扱いですが,また再生産される可能性があります.動輪が黒染めされており,走りも合格点,ロッド周りもスライドバーを改良すれば結構使えます.今野さんが頒布した雨宮のCタンクなどに使われましたが,ホワイトメタルキットのジャネットの動力にも利用しています.


ナロー蒸機の下回りとして重宝したNの小型蒸機はどんどん姿を消しています.特にドイツの3ブランドであるミニトリックス,フライシュマン,アーノルトでは入門セットに欠かせない機種でしたが,現在はもう少し大きな機種に置き換わっており,単体品もカタログからは姿を消しています.ナロー製品が豊富にある今日,Nスケールロコをナローに転用することは少なくなっており,貴重な小型機はNスケールのまま楽しむほうがよさそうです.

Nの小型電機 松ヶ崎開発鉄道の動力車輛 [Nスケール]

DSCF6859s.JPG

1975年に就職で関東に移ることになり,松ヶ崎開発鉄道のレイアウトは取り壊されたのですが,動力となった小型電機は下回りのナロー流用も免れて現在まで残っています.

DSCF6849s.JPG

DSCF6850s.JPG

まずこの7号機はNスケール第1号の創作機関車ということになります.当時,小型動力を探すとミニトリックスの2軸ディーゼルしかありませんでした.インサイドギア(歯が円の内側にあるギアで,減速機構のことではありません)を利用した特殊な構造で,うるさい反面低速が効きます.箱型ボディでリベット表現が欲しかったのですが,自作は到底無理で改造のネタとして選んだのがトミーバックマンのカブースのボディです.いささか強引ではありますが,リベットのある箱型電機を実現するにはこの手しかなく,当時は大変満足していました.ドイツ製ロコの影響で屋根は銀色にしました.

DSCF6851s.JPG

DSCF6852s.JPG

カブースボディの流用に満足したので,増備機として手に入れたフライシュマンのC型ディーゼルも同様の手法で改装しました.それがこの8号機です.身近の店ではトミーバックマンのカブースが品切れで,直接トミーに連絡して入手したように記憶しています!モニター窓の部分を片方の端面に組み込んで運転席の脇窓にするなど,前作よりも手の込んだ改装となりました.

DSCF6853s.JPG

その後フライシュマンからうってつけの箱型電機が発売されました.フライシュマンの仮想鉄道であるエーデルワイス・ローカルバーンの電機で,C型ディーゼルの中央軸をレールの清掃機構に置き換えた製品です.魅力ある車体ですが,手にして気づいたのはあまりにオーバースケールで,車幅は他の車体との釣り合いが取れません.そこで側板を切り離し幅を少し詰めて貼りなおしました.屋根もその分削って入線させたのがこの9号機です.因みにフライシュマンはこのボディーをロッド式のラックレール機に架装した機種も出しています.以上の7~9号機の3台がレイアウトで活躍しました.

DSCF6855s.JPG

就職で関東に移り住み,やっと探していた凸型機関車を手に入れることができました.アーノルトの2軸凸型機で,全く改装する必要のない理想の一台でした.車番は遡って6号機となりましたが,レイアウトは手元になく,活躍することはありませんでした.その後,下回りはナロー2軸電機にもぴったりなので改装待ちとなっていましたが,いまだにナローの電気鉄道は実現していないので,そのまま保存されています!

DSCF6856s.JPG

そして良く知られるバックマンのC型ディーゼルを手にすることになります.この2輌は車籍として11号,12号となるもので,エンジン室部分を改造してパンタをのせて電機っぽくしたものです.

DSCF6858s.JPG
また,グリーンマックスがNのプラ車体キットを出し始めたことはプラモ派としては願ってもない展開でした.これはグリーンマックスのクモユニ94の車体キットを切り詰め,バックマンのC型ディーゼルに架装したもので,10号機となりました.

DSCF6857s.JPG

さて10号機で余剰になったボディーを使いC型ディーゼルのボディ二つでつくったのがこの箱型電機です.しかし,これは創作ではありません,新しく展開を始めたトミーナインスケールのパンフレットにあったので急遽つくりあげたものです.

img102.jpg

これがNスケールの機関車製作の最後となりました.就職先の寮生活ではNスケールとはいえ,レイアウト製作は無理であきらめざるを得ず,1/80で車輛を製作しジオラマに展示する松ヶ崎電鉄プロジェクトに移ることになりました.なお,Nスケールのストラクチャーに関しては稿をあらためて..



前の10件 | -